映画”WATCHMEN”

TOHOシネマズ六本木にて鑑賞。


とても好きな作品のひとつになった。
でも、万人にオススメできる作品ではない。


解釈は色々できる。
この映画のタイトルをみて、
ウォッチメンとというヒーローが登場すると
思っているひとには、
ちょっとB級なヒーローが派手に暴れるだけ
の凡庸な作品と解釈することもできる。


彼らがどんな容姿をして、どんな乗り物に乗って、
どんなスペシャルな技をもったヒーローであるかは重要ではなく、
彼らを"メタ"な存在として捉えてみると、解釈はグッと拡がる。
(いずれのヒーローも他の作品のヒーローのパロディになっているそうで、
この作品では、オリジナルのキャラクターである必要性がない)


・善と悪
・社会とヒーローの共存
・ヒーローと悪の境界線
戦争と平和
・核
・不条理

往々にしていろいろな根源的な解釈を想起させる作品は、
評価されることが多いが、この作品も該当すると思う。


ヘミングウェイの「老人と海」を「老人」と「海」の物語だと
素直に解釈する人には、R-15指定の残虐なシーン満載のB級作品と映るかもしれない。


原作も再版されたようなので、見てみたいものだ。
おそらく原作には解釈のレイヤーがいくつも用意されているのだろう。


月面着陸やJFK暗殺にヒーローらが関わっていたというストーリーは、
それらの出来事への数々の「陰謀説」をパロディーにしているのかもしれない。
あらゆる原子を操る「Dr.マンハッタン」は、
ファット・ボーイを開発、製造した「マンハッタン計画」からとったのかもしれない。
ロールシャッハ」のロールシャッハのマスクは何かを象徴しているのかもしれない。
もしかしたら、この作品自体がロールシャッハ・テストなのかもしれない。


解釈は受け手に委ねられている。


ヒーローのひとり「ロールシャッハ」はすごくカッコイイ。特に声が良い!


ちなみに初回の席はガラガラ。
六本木ヒルズも午前はガラガラ。
毛利庭園の桜がキレイでした。


ウォッチメン(ネタバレあり)>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A9%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%A1%E3%83%B3