真夜中の弥次さん喜多さん
真夜中の弥次さん喜多さん DTS スタンダード・エディション [DVD]
- 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
- 発売日: 2005/10/07
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- 出版社/メーカー: VAP,INC(VAP)(D)
- 発売日: 2007/12/12
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- 作者: 川端康成
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/05
- メディア: 文庫
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映画「真夜中の弥次さん喜多さん」を観た。
観たきっかけは、以下の通り。
川端康成の「雪国」を読んで、花街の世界に興味をもつ。
TSUTAYAで「舞妓Haaaan!!!」のDVDを見かける。
こういったコメディ作品は受け付けないことを承知の上で借りてみる。
が、思いのほか面白い。
テンポ良く物語は進み、なんというか気持ちよく面白い。
そして、宮藤官九郎つながりで「真夜中の弥次さん喜多さん」へ。
これもとても良い。とても面白かった。
観ていて連想したキーワード。
・自分と他者、「おいら」と「おまえ」
・生と死
・仮想と現実(リヤル)
・境界線のない曖昧さ
・自分探し
・お伊勢参り
・江戸時代、現代、どちらも「現在」
次々に現れる曖昧な境界線は観ていてとても痛快だった。
原作がすばらしいのだろう。
ということでしりあがり寿の原作も読んでみることにする。
恐らく、数年前の自分だったら、この作品には関心を持たなかったと思う。
どちらかというと理屈や論理で説明できるもの、しやすいものの方がしっくりくる。
フィクションとノンフィクションの境界線がはっきりしているもの、
ノンフィクションでも現実に近いもの、そういったものが自分の中に入ってきやすい。
茂木健一郎の「脳と仮想」にあった
「現実も仮想も、その全ては私たちの脳の中の神経細胞の活動がつくり出した脳内現象である。
その意味では、ここからここまでが現実、それから先が仮想と、最初から明確に決まっているわけではない」
という文章や、
自然科学と人文科学の境界線にいるような立場であった小林秀雄という
存在に出会ったことが、境界線のないもの、明確ではないものを
より許容できるようになったことに大きく影響している。
乱暴に言えば、仮想内では「なんでもあり」、芸術も「なんでもあり」。
それをより強く認識したということか。
それにしても、この作品の豪華キャストは圧巻。
麻生久美子の姿にもトロける…。